奇門遁甲入門:九宮・八門・九星と三奇六儀

ゼロから奇門遁甲の盤面を読み解くための入門編です。九宮の方位、八門の象意、九星の特徴、そして三奇六儀の配置の仕組みを解説します。

更新日 2026-08-21

奇門遁甲は、「時間」と「空間」が交わる一点をとらえる術数のモデルです。一枚の奇門盤は、その瞬間の天の時・地の利・人の和を凝縮し、読み解ける形にした九宮図だといえます。

1. 九宮:空間の骨組み

九宮は、後天八卦の八つの方位に中央を加えたものです。各宮には数(洛書の数)、方位、五行が割り当てられています。

  • 坎一宮:北、水
  • 坤二宮:南西、土
  • 震三宮:東、木
  • 巽四宮:南東、木
  • 中五宮:中央、土(坤二宮に寄宮)
  • 乾六宮:北西、金
  • 兌七宮:西、金
  • 艮八宮:北東、土
  • 離九宮:南、火

盤を立てると、すべての記号がこの九宮のいずれかに入ります。そのため「落宮」(どの宮に落ちるか)が、判断の最初の手がかりになります。

2. 三奇六儀:十干がせめぎ合う場

十干のうち、乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)を「三奇」と呼び、吉祥、臨機応変、好機を表します。戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)は「六儀」と呼ばれ、構造、規則、抵抗を表します。

陽遁では六儀が九宮の数の順に順行し、陰遁では逆行します。三奇はその間に入り込み、さまざまな組み合わせや格局を形づくります。

3. 八門:人の営みの八つの状態

八門は、物事の性質と成り行きを表します。

  • 休門:休息、調和、貴人
  • 生門:成長、財運、チャンス
  • 傷門:競争、損傷、行動
  • 杜門:隠れること、技術、停滞
  • 景門:文書、名声、表面
  • 死門:終わり、土地、沈滞
  • 驚門:驚きと恐れ、訴訟、弁舌
  • 開門:開拓、仕事、公開

占う事柄によって、重点的に見る門は変わります。たとえば仕事や転職を占うなら開門と値符が鍵となり、財運を占うなら生門と戊を見ます。

4. 九星:天の時の気配

九星は、外部の環境と天の時を表します。

  • 天蓬:大胆、破壊、冒険
  • 天任:堅実、勤勉、粘り強さ
  • 天沖:素早さ、衝動、変動
  • 天輔:文化、補佐、穏やかさ
  • 天英:明るさ、名声、性急さ
  • 天芮:問題、病気、学び
  • 天柱:口論、破壊、支え
  • 天心:医薬、管理、冷静さ
  • 天禽:中央、バランス(坤二宮に寄宮)

星・門・神・宮の組み合わせによって、はじめて完全な判断が成り立ちます。初心者はすべての象意を急いで暗記する必要はありません。まず「用神の落宮」と「生剋の関係」を押さえれば、盤面の七割は読めるようになります。

免責事項:本ページは伝統的な術数の知識を紹介するものであり、参考情報にすぎません。いかなる専門的な助言にも当たりません。

よくある質問

初心者はすべての象意を暗記する必要がありますか?

必要ありません。まず九宮・八門・九星の基本的な象意を押さえ、そのうえで用神の取り方と生剋の見方を身につければ、日常的な判断には十分対応できます。

奇門遁甲は迷信ですか?

奇門遁甲は、時間と空間を枠組みとする象数のモデルであり、意思決定を補助する道具として捉えることができます。最終的な選択は、あくまでご自身に委ねられます。

同じ時刻に立てた盤は同じになりますか?

はい。同じ作盤方法と地域を用いる限り、同じ時辰の盤面の構造は必ず同じになります。